主ワイヤーロープは、昇降かごと吊り合いおもりを吊っており、小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の使用頻度が高いほど、素線切れや摩耗や錆が目立ってしまう部品です。
そのような主ワイヤーロープについて、構造や交換目安をご説明致します。
主ワイヤーロープとは、昇降かごと吊り合いおもりを吊っているメインのワイヤーロープです。このワイヤーロープは素線という細い線材をより合わせた「ストランド」を複数より合わせたものでできています。
小荷物専用昇降機に使用されるワイヤーロープは、平行よりというより方でストランドがより合わせられています。平行よりとはストランドの下層素線の谷間に隙間がないように上層素線を重ね合わせるより方のことです。このより方は耐疲労性に優れており、変形しにくいのが特徴です。より合わせられる中心には油のしみ込んだ綱が通っており、ワイヤーロープが硬化してしまうのを防いでいます。
主ワイヤーロープは小荷物専用昇降機の部品の中でもかなり重要度の高い部品です。何故かと言うと、老朽化した状態で使用を継続し、限界を迎えたワイヤーロープが破断してしまった場合かごが落下してしまう恐れがあるからです。使用している方がいらっしゃれば怪我をしてしまうかもしれませんし、もちろん小荷物専用昇降機は使用できなくなってしまいます。
ワイヤーロープを構成している素線が切れてしまう「素線切れ」がロープの表面に見られる、摩耗や錆が目立つようになってきたら交換時期です。ワイヤーロープは消耗品です。毎日小荷物専用昇降機を使っていると主ワイヤーロープはどうしても傷んでしまいます。定期的な交換で安全な使用をお願いいたします。