小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の制御盤は、インバータ制御方式とAC1制御(ワンスピード)方式の仕様があります。
インバータ制御は、巻上機の綱車の速度をコントロールするため、低速で始動し、最大速→減速停止が出来るため着床レベルが正確で床の高さとぴったりにカゴが到着出来ます。そのため、全ての階で段差がほとんどなく荷物の出し入れもスムーズに行えます。また、低速始動と減速停止のため、荷崩れの可能性も低くなります。
しかし、AC1制御に比べ、修繕金額が高くなります。それに加え、定期交換部品のため約10年で交換推奨時期となり、ランニングコストが高くなるというデメリットもあります。インバータは現場に合わせた製作になるため、修繕が必要になった場合、約2~3週間ほど復旧に時間が必要となります。
AC1制御(ワンスピード)は、常に巻上機の定格スピードで上昇・下降をし、停止時の減速はありません。そのため、急動作・急停止になり荷崩れの可能性があります。急動作・急停止によって、巻上機と主ワイヤーロープの摩擦が大きくなるため、摩耗が大きくなり故障にも繋がりやすくなります。
電気系一式修繕の場合、インバータ制御方式に比べ金額が低く抑えられ、修繕が必要になった場合も汎用品のため比較的入手がしやすく、比較的少ない時間で復旧することが出来ます。
インバータ制御、AC1制御(ワンスピード)、それぞれにメリット、デメリットがあります。しかし、フロアタイプなどの大きな荷物を運ぶ昇降機の場合、段差が小さく荷物の出し入れがスムーズに行えるインバータ制御を推奨しております。巻上機と主ワイヤーロープの摩擦も少ないため、故障の原因にも繋がりにくくなります。
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