小荷物専用昇降機(ダムウェーター)を動かすための心臓部といえば巻上機です。車でいうとエンジンにあたります。その巻上機を構成している部品について紹介します。
巻上機はおおまかに分類すると以下の4つで構成されています。
その名の通り巻上機を動かすモーター(電動機)になります。小荷物専用昇降機のモーターは主に三相の動力電源を使用しています。フロアタイプで2.2kwや1.5kw容量のモーター、テーブルタイプでは0.4kw~0.75kw容量のモーターが多く使われています。
ギヤケースは内部にギヤ(歯車)が入っており、そのままでは速いモーターの回転数を小荷物専用昇降機に最適な回転数まで減速しています。また、ギヤケースの中には歯車を潤滑するためのギヤオイルが入っています。
ブレーキ装置は巻上機を停止させるための装置になります。小荷物専用昇降機(ダムウェーター)を使っていない時にかごが動かないのは、常にこのブレーキがかかっている状態のためです。ブレーキ装置は主に、ブレーキドラム・ブレーキアーム・ブレーキライニングやブレーキを動かすためのブレーキコイルなどで構成されています。
綱車はギヤケースで減速された動力で回転する車になり、メインワイヤー(主索)が掛かっています。そのため「綱車」と呼ばれています。この車にはメインワイヤー(主索)が掛かる溝があり、この溝がワイヤーロープを挟み込むことで溝とワイヤーロープが滑らないようになっています。ただし、長年ご使用されているとワイヤーロープとの摩擦によって徐々に溝が削れてくるため、挟み込む力や摩擦力が保持できなくなる状態まで劣化すると、滑りや段差の原因となります。