小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の設置から長期間ご使用されていて、部品の劣化による機能の低下や故障のリスクによって、安全性に不安を抱えている方もいらっしゃると思います。また、故障したときに修理をしようとしても、部品供給が終了しているため、長期間にわたって復旧ができない可能性もあります。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の耐用年数は、製造者により違いがありますが、主要な機器はおよそ20年となっています。そのため、20年から25年経過した小荷物専用昇降機は部品の供給も終了する場合もあり、安全性の面からも計画的なリニューアルをお勧めしています。
リニューアルは以前のコラムでご紹介した種類があり、全ての機器をリニューアルする内容は完全リニューアル(または完全撤去・新設)と呼ばれています。
>>小荷物専用昇降機(ダムウェーター)のリニューアルとは?3種類のリニューアルについても紹介!
>>小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の耐用年数はどれくらい?
完全リニューアルは、既設の機器を全て撤去して、新しい機器を据え付けするため、最も信頼性が高いリニューアルと言えます。しかし、建物と一体となっている「三方枠」や「敷居」など、出し入れ口枠の周囲壁を一部撤去が必要になり、新しい機器を付けた後、壁や床の補修が必要になるため、工期が長く、費用も膨らむという面があります。
工期を短縮するため、出し入れ口枠などの一部機器をそのまま再利用して、それ以外のパーツを新しいものに入れ替える「準撤去リニューアル」という方法もあります。
建物の壁や床もそのままにすることができるため、工期が短縮でき、費用も抑えることができます。完全リニューアルしたいけど工期が長くてできないというお客様に特にオススメの工法です。
注意点として、一部機器を再利用するため、その部分の劣化が進んでいる場合や、新しい機器との整合性が取れない場合は、準撤去リニューアルができない場合もあります。また、確認申請手続きについても事前の確認が必要のため、詳しくは弊社など専門会社にご相談ください。