ビルや駅で内部が透けている(スケルトン)エレベーターを見かけることがあるかと思います。その時、人が乗る「かご」が動く方向と逆に動いてる鉄の塊が見えます。それがカウンターウエイト(つり合おもり)になります。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)にも、エレベーターと同じように、このカウンターウェイトがあります。カウンターウェイトの役割は、かごに対してロープで結ばれた反対側におもりを吊るすことで、井戸のつるべと同じ原理によって、かごを効率よく昇降させるためのものです。
もし、カウンターウェイトがない状態を井戸のつるべで例えると、滑車にかけたロープのうち、片側だけに桶を結んだ状態で上げようとする状態になります。その状態では、水が入った桶の重量分を上げる力が必要になり、大きな労力が必要になります。
しかし、ロープのもう片方に同じ重さ程度の水が入った桶を結ぶと、両端のバランスが取れるため、より少ない力で持ち上げることができます。小荷物専用昇降機でもその原理を利用するためにカウンターウェイトが使われています。
カウンターウェイトの重量は、おおむねですが、かごの重量+最大積載量の40~50%の重さ になっています。仕様書に40%バランスと表記されている場合には、かごに最大積載量の40%の重さを載せると、かごとカウンターウェイトの重さがつり合う、ということになります。
⇧小荷物専用昇降機のカウンターウェイト
>>かごとカウンターウェイトのワイヤーの掛け方(ローピング)に関する記事はコチラから
カウンターウェイトはレールから外れないようにする部品「カウンターガイドシュー」が付いています。点検ではこのガイドシューの摩耗状態をチェックし、滑らかにレールを動くように注油やグリスアップを行うなど、必要なメンテナンス作業を行っています。
小荷物専用昇降機はお客様の大切な荷物を運ぶ重要な機械です。安心して末永くご利用いただくためにも、環境や利用頻度に合わせた定期点検が必要となります。保守点検をご検討しておりましたら、ぜひ一度マイクロエレベーターへご相談ください。