よくエレベーターや小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の図面や御見積書の中にローピングという言葉がでてくることがあります。このローピングというのは、昇降かごとワイヤーロープが綱車やそらせ車などの滑車と、釣り合い重り(カウンター)でワイヤーロープを掛けることをいい、昇降かごの速度とロープの速度が同じで、一般的なエレベーターや小荷物専用昇降機には1:1式が用いられています。一方で、重量物などの大きい荷物など運ぶ昇降機には2:1式が設けれることが多いです。1:1および2:1というローピングは巻上機の速度と昇降かごの速度の比率を表しています。
巻上機速度が20m/minの時、昇降かごの速度が20m/minになるという方式です。昇降かごと釣り合い重り(カウンター)が均等にロープで吊るされている構造です。一般的に使用されているローピング方式になります。
巻上機速度が20m/minの時、昇降かごの速度が10m/minになるという方式です。1:1ローピングとは違い、昇降かごの上に滑車が設けられている構造です。巻上機の回転数を2倍にする必要があるかわりに、荷重を半分に減らすことができる方式になります。簡単に言いますと、軽い力で昇降かごを動かすことができますが、巻上機の回転数を多くしないと、エレベーターや小荷物専用昇降機の昇降速度が遅くなるということです。