店長
タイガー
相談させてください。小さな食品スーパーをやっておりまして、売場が1階、在庫を置くバックヤードが2階なんです。飲料のケースやお米を、毎日その階段で上げ下げしていまして…。
MEC
タイガー
それは骨が折れますね。飲料のケースは、ひとつで10kgを超えるものも珍しくありません。1日に何往復されていますか?
店長
タイガー
数え切れません。補充のたびですから。しかも行きは商品、帰りは空になった段ボールで。うちはパートさんに支えられているのですが、みなさん長く勤めてくださっている分、年齢も上がってきていて…。
MEC
タイガー
結論から申し上げると、そのために使われている設備が、小荷物専用昇降機(ダムウェーター)です。売場とバックヤードが階で分かれているお店は、まさに向いています。
店長
タイガー
飲食店で料理を運ぶものだと思っていました。うちのような店でも入るんですか?
売場とバックヤードの間で動くものは、想像より多くあります。共通しているのは「重い」「かさばる」「1日に何度も」という3つです。
| 運ぶもの | どんな場面か |
|---|---|
| 飲料・調味料のケース | 補充のたびに何ケースも。いちばん腰にくる荷物 |
| 米・粉類などの重量物 | 1袋が重く、階段では抱えて運ぶしかない |
| 加工した商品 | バックヤードの作業場から売場へ。鮮度が落ちる前に出したい |
| 空箱・廃段ボール | 売場から下ろす方向。かさばるうえ、視界をふさいで階段では危ない |
| 販促什器・POP | 売場の切り替えどきに一気に動く |
💡 見落とされがちなのが「下ろす方向」です。
ご相談ではどうしても「商品を上げる」話が中心になります。ですが実際にお店を拝見すると、空箱や廃段ボールを下ろす手間のほうが大きいことが少なくありません。しかも段ボールを抱えると足元が見えず、階段では特に危険です。上りと下り、両方を数えてみてください。
店長
タイガー
たしかに段ボールは、抱えると前が見えません。ヒヤッとしたことが何度もあります。
階段の上り下りに時間がかかると、「今は手が離せないから後で」となりがちです。運ぶ手間が軽くなるほど、補充のきっかけが増えます。 棚が空いている時間が短くなることは、そのまま売上に効きます。
重いケースを抱えての階段は、腰と膝に確実に蓄積します。長く勤めてくださる方ほど、負担も長く積み重なります。 人手の確保が難しいいま、「体がきついから続けられない」という理由で辞められるのは、店にとって大きな損失です。
出し入れ口が床の高さにあるタイプなら、台車に積んだまま載せられます。 いちいち積み替える手間がなくなるのは、思っている以上に大きな違いです。
売場を突っ切って段ボールを運ぶ光景は、お客様から見て気持ちのよいものではありません。裏の動線が分かれると、店の印象が変わります。
| タイプ | 向いている使い方 |
|---|---|
| フロアタイプ | 出し入れ口が床の近く。台車ごと・ケースごと積みたい小売店では、これが基本 |
| テーブルタイプ | 出し入れ口が腰の高さ。手で持てる範囲のものを、かがまずに載せたいとき |
| ユニットタイプ | 昇降路と一体。いまある建物に後から付けたいときの選択肢になりやすい |
小売店ではフロアタイプを選ばれることが多くなります。ケースや台車をそのまま積めるかどうかが、日々の手間をいちばん左右するからです。ふだん使っている台車の寸法を測っておくと、話が早く進みます。
MEC
タイガー
ひとつ大事なことを。小荷物専用昇降機は荷物を運ぶもので、人は乗れません。 積載量にも決まりがあります。「あと1ケースくらい」と積み増すのが、故障のいちばんの近道です。
✅ ① どこからどこへ運ぶか
バックヤードのどこに載せ口を作り、売場側のどこで受けるか。レジや通路から見えにくく、かつ従業員が動きやすい位置を探します。
✅ ② 何を、どれだけ載せるか
台車の寸法、1回で運びたいケースの数。ここからかごの大きさと積載量が決まります。繁忙期の量を基準にお考えください。
✅ ③ いつ工事するか
小売店は休業日が少ないため、ここが最大の関門になります。閉店後の時間帯に分けて進めるなど、店に合わせた組み方を相談してください。早めにご相談いただくほど、選択肢が増えます。
✅ ④ 電源が足りるか
機種によっては動力(三相200V)が必要です。建物にすでに来ているかを先に確認しておくと、後から慌てずに済みます。
出し入れ口が売場に近いと、お客様が興味本位で触れてしまうことがあります。キースイッチ(運転休止スイッチ)を付けておけば、鍵を抜いている間は動きません。見た目が気になる場合は、扉の意匠を整える方法もあります。
売場のすぐ近くで、営業時間中に何度も動かすことになります。発進・停止のたびに「ガコン」と鳴るようだと、店の雰囲気に響きます。 動かし方(制御方式)によって音は大きく変わるので、設置場所とあわせて相談してください。
小売店で特に多いのがこれです。包装フィルムの切れ端や段ボールの破片が、扉の敷居に落ちて挟まります。 そのまま動かすと引っ掛かり、扉が閉まらなくなります。敷居の溝を掃く——これを日々の習慣にしていただくだけで、故障はかなり減ります。
⚠️ 設置して終わりではありません。
機種によっては年1回の定期検査報告が必要になり、日々の保守点検も欠かせません。導入を検討する段階から、その後にかかる費用まで含めてお考えください。
MEC
タイガー
まずは一度お店を見せていただくのがいちばん早いです。バックヤードと売場の位置、階段の場所、電源の状況を拝見すれば、どのタイプが入るか、工事をどう組めるかを具体的にお話しできます。
店長
タイガー
ありがとうございます。まず台車の寸法を測って、空箱を下ろす回数も数えてみます。そのうえでご連絡します!
Qいま営業している店舗に、後から付けられますか?
付けられる場合が多いです。昇降路(昇降機が上下する筒状の空間)をつくる場所が取れるかどうかが分かれ目になります。昇降路と一体になったユニットタイプなら、既存の建物にも収めやすくなります。まずは現地を拝見して、置ける場所があるかを見させてください。
Qどれくらいの重さまで運べますか?
機種ごとに積載量が決まっていて、数十kgのものから数百kgのものまで幅があります。かごの中や扉のそばに必ず表示されています。「あと1ケースくらい」と超えて積むのが、故障のいちばんの原因です。ふだん運ぶいちばん重い荷物を基準に選んでください。
Q工事には何日かかりますか?
建物の状況や機種によって大きく変わるため、現地を見ないと日数はお答えできません。電話や図面だけで即答された日数は、後から延びることがあります。小売店では、閉店後の時間帯に分けて進めるなど、店に合わせた組み方を相談させていただきます。
Q借りている店舗ですが、設置できますか?
建物に手を入れる工事になるため、必ず先に貸主(大家さん・管理会社)の承諾が必要です。あわせて、退去するときに撤去するのか置いていくのかも、設置する前に書面で決めておいてください。費用の負担や、その後の点検を誰が持つかについては、貸主と借主の責任分担の記事で詳しく説明しています。
Q設置したあと、点検や検査は必要ですか?
日々の保守点検は欠かせません。さらに機種によっては、年1回の定期検査報告が法律で義務づけられています。出さないままにすると罰則の対象になりますので、こちらの記事もあわせてご覧ください。
売場とバックヤードが階で分かれているお店では、小荷物専用昇降機が日々の搬送を支えます。
① 上げる荷物だけでなく「下ろす空箱」も数える。段ボールは視界をふさぎ、階段では危険
② 台車ごと積むならフロアタイプ。ふだん使う台車の寸法を測っておく
③ 工事の時期を早めに相談する。休業日が少ないぶん、日程の組み方が肝心
④ キースイッチでお客様の誤操作を防ぐ/営業中に動かすなら音も条件に入れる
⑤ 敷居の溝を掃く習慣をつける。段ボールやフィルムの切れ端が、故障のいちばんの原因
なお、小荷物専用昇降機は荷物専用で、人は乗れません。積載量の上限も決まっています。この2点は、パートの方を含めた全員に伝えておいてください。
「うちの店に入るのか」「どのタイプが合うか」「営業しながら工事できるのか」——お気軽にご相談ください。東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木を中心とした関東圏で対応しております。