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最近お問い合わせの多い故障修理④をご紹介

2025.12.19
保守メンテナンス 保守メンテナンス 故障防止 部品解説

小荷物専用昇降機(ダムウエーター)は定期的な部品交換が必要です。部品の老朽化が進むと、関連する部品の寿命を縮めてしまう原因にもなります。今回は巻上機交換についてご紹介いたします。

25年以上使用した巻上機を交換しました。

この巻上機の重さは約100㎏です。人の力では持ち上げられないのでチェーンブロックという器具で持ち上げて交換します。
主ワイヤーロープも一緒に交換、新たにワイヤー外れ止めも取り付けて約2時間で作業は終了しました。
↓に巻上機について、よくある質問をご紹介します。

巻上機の寿命はどれくらいなの?

おおよそ20年〜25年と言われています。
毎日重い荷物を運び、ブレーキの作動を繰り返すことで、主要パーツが摩耗・劣化します。

1.ブレーキ装置の劣化(停止制度の低下で段差ができる)
2.綱車の溝の摩耗(主ワイヤーロープが滑る)③減速機のギヤ摩耗(ガタツキや異音の原因)などがあります

巻上機を30年くらい交換していないけど、ブレーキパットだけ交換することはできる?

メーカーはその機種の生産を終了してから、約20年で保守部品の製造・販売を終了します。なので、各パーツのみの交換は出来ない事が多いです。また、巻上機の一部パーツだけ交換できたとしても、モーターや、減速機なども同じように劣化しているので、巻上機ごと交換する事を推奨しています。

巻上機と一緒に主ワイヤーロープも交換しないといけないの?

巻上機を交換する際、主ワイヤーロープも同時に交換するのが一般的であり、強く推奨されます。
その理由は以下のとおりです。

  1. 摩耗の「馴染み」の問題
    巻上機の「綱車(シーブ)」という溝のある車輪とワイヤーロープは、長年の使用によりお互いの形に馴染むように摩耗しています。
    古いロープ × 新しい巻上機: 新しい巻上機の溝(V字やU字の溝)に、摩耗して細くなった古いロープをかけると、接触面が合わず、滑り(スリップ)が発生したり、新しい巻上機の溝を急激に傷めたりします。
  2. 是正(検査指摘)の基準
    昇降機の定期検査では、ワイヤーロープが巻上機の溝からどれだけ沈み込んでいるか(出代)を測定します。
    巻上機を新品にしても、ロープが摩耗して細くなっていると、すぐに「沈み込みすぎ(要是正)」と判断され、結局あとからロープだけ交換することになり、二度手間(工賃の重複)が発生します。
  3. 安全性と寿命の最大化
    素線切れの防止: 巻上機が寿命を迎える時期(約20〜25年)は、ワイヤーロープも同様に内部腐食や素線切れのリスクが高まっています。

コスト効率: 巻上機交換には足場の設置や重機作業が伴うため、セットで行うことで将来的な故障リスクを減らし、トータルコストを抑えることができます。

お問い合わせはマイクロエレベーターまで

マイクロエレベーターでは、新設やリニューアルだけではなく、部品のみの修繕も行っております。お困りごとがございましたら、マイクロエレベーターまでお問い合わせください。

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