小荷物専用昇降機(ダムウェーター)は、いくつものワイヤーロープによって支えられています。
今回は、ワイヤーロープについてご説明致します。
小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の要である主ワイヤーロープは、昇降カゴを吊るしています。
「かご」と「カウンターウェイト」にロープを張り、バランスをとりながら巻上機で昇降させます。主に径が8mmのワイヤーロープを使用しています。
扉の支えにもワイヤーロープが使用されています。昇降カゴの内側にある内扉、昇降カゴの出し入れ口扉にあります。
主にフロアタイプの大きい扉には径が4mmのワイヤーロープ、テーブルタイプの小さな扉には径が3mmのワイヤーロープを使用します。クリップで留め、落下を防ぎます。
ワイヤーロープの使用頻度が多かったり、使用年数が長かったりする場合、「素線切れ」という不具合が生じます。
素線切れとは、ワイヤーロープを構成する鋼の細線(素線)が昇降によって少しずつ切れていってしまう症状のことをいいます。
素線切れが生じたワイヤーロープは、いつ完全に切れてもおかしくない危険な状態です。
主ワイヤーロープが切れてしまうとカゴが落下する恐れがあり、扉用ワイヤーロープが切れてしまうと扉が落ちてしまう恐れがあります。
事故や怪我に繋がりますので、素線切れが生じた場合は、早めの修繕を行うことをおすすめします。