小中学校の給食運搬や、飲食店の料理運搬などで使われる『小荷物専用昇降機(ダムウェーター)』。名前の通り、料理などの”小荷物の運搬専用”の昇降機です。
今回のコラムでは、人が乗ることを前提に作られていない『小荷物専用昇降機』に、人が誤って乗ってしまうとどんな大変なことが起こるか、ご紹介いたします。
まず、前提として『小荷物専用昇降機』と乗用のエレベーターは全くの別物です。 小荷物専用昇降機は、かごの外にある操作盤でのみ、階移動の操作ができる仕様となっています。
乗用のエレベーターのような、かご中の操作盤は設けられていないので、かごの中からは一切開閉・移動の操作ができません。 もちろん、小荷物を載せる前提の昇降機ですので、かご中から外と連絡が取れるような設備も、照明設備もありません。 かごの内部には取っ手なども当然ついていませんので、かごの中に入って扉が閉まってしまった場合には、外側から扉を開けてもらえない限り、かごの外へ出られません。
また、出し入れ口の扉は、かごが階にきちんと停止している場合のみ開閉できる仕組みになっているため、正規の位置にかごがない状態では、扉は開閉できないようになっています。そのため、不具合により階と階の間でかごが止まってしまった場合は、専門エンジニアによる作業が必要となり、かごの外へ出るのに大変な時間がかかってしまいます。
今回ご紹介したように、『小荷物専用昇降機』に人が乗るのは重大な事故につながり『大変危険』です。かご室を清掃する場合も含めて、絶対に人は乗らないでください。
>>その他小荷物専用昇降機(ダムウェーター)の安全な使用についてについてはこちらをご覧ください
運営元の会社:株式会社 マイクロエレベーター