各種昇降機(油圧リフトを除く)の機械室は屋上や最上階のカゴ上にあります。
機械室には制御盤や巻上機など、小荷物専用昇降機を動かすための主要部品があり点検時はもちろん、故障発生時、部品交換の際に必ず入る必要がある場所です。
点検口とは「天井裏・壁内・床下等の配管・配線の点検や構造体を確認する開口部のことを指し、機械室にアプローチするために点検口があります。
小荷物専用昇降機の場合、停止最上階の壁や天井に点検口がありますが、実際に小荷物専用昇降機をご使用されているお客様は機械室に入ることは殆ど無いので、この点検口の存在を知らない方も多く、リフォーム時の壁紙張替えや、ロッカーで塞いでしまっている現場もあります。保守契約をしていただいている先では点検口を塞がないように注意喚起できますが、初めてお伺いする先では、既に大きな収納が置いてあり点検口を開けられないことも…
カゴを動かすことができれば、カゴの上に乗り機械室に行ける場合もありますが、故障で動かない状態では点検口から入らないと機械室には行けません。そうならないよう、点検口は塞がないようにしていただきたいと思います。
上記の理由以外でも、点検口自体の幅が狭く、作業員が通り抜けできなかったり、天井点検口から機械室の扉まで距離があり、天井裏を這って移動しなければならない現場もあります。過去に私は故障対応の際、機械室まで約1mある点検口から補強していない天井裏を進む必要があり、天井を抜いてしまったことがあります。事前にお客さまに天井を壊してしまう可能性について了承いただいていましたが、お互い何とも言えない気持ちになったことを今でも覚えています。
点検口付近に新たなモノを設置しないようにお願いします。例えば煙探知機、天井裏の配線、配管。点検口や機械室の扉開閉を妨げてしまう結果になると、機械室に入れなくなったり、必要な部品を搬入できず、小荷物専用昇降機にとって必要な処置ができなくなる恐れがありますので、ご注意ください。
建物と同じで小荷物専用昇降機も劣化していきます。各部品の耐用年数も様々で早くて3年目以降から交換した方が良い部品も出てきます。※機械の使用頻度や使用方法により変動します。建物リフォーム後に「機械室に入れなくなってしまった」「荷物の出し入れが大変になってしまった」など不測の事態が起きないよう、ぜひ一度マイクロエレベーターにご相談ください。