現場は茨城県内の小学校です。給食の運搬に使用している小荷物専用昇降機の保守点検作業を行っていたところ昇降かごとつり合い重りを繋いで吊っている主ワイヤーロープの素線切れを確認いたしました。小荷物専用昇降機の主ワイヤーロープは素線という細い線材をより合わせたストランドを複数本より合わせたもので構成されています。小荷物専用昇降機を使用していると徐々にワイヤーロープが老朽化し素線が切れていきます。この素線が全て切れてしまうとワイヤーロープの破断となり昇降かごとつり合い重りが落下し重大事故につながる恐れがあります。そのため、素線切れを確認した場合は交換を推奨しております。今回の学校についても素線切れが確認できたため、学校と教育委員会に報告し部品交換のご依頼をいただきました。
作業の流れは下記のとおりです。
①搬入・養生
②昇降かご及びつり合い重りを固定し巻上機からワイヤーロープを取り外す
④ワイヤーロープをかけ、昇降かご及びつり合い重りの固定を外して動作確認
⑤かご着床位置などを調整し、お引渡し
所要時間は3時間程度を要しました。
主ワイヤーロープの状況は我々のような専門業者が昇降路内に入らないと確認することが難しいです。小荷物専用昇降機のご利用者様が知らず知らずのうちに素線切れが進行し破断することを防ぐために定期的な保守点検をおすすめいたします。