飲食店や学校、病院などで荷物を運ぶ際に欠かせないのが小荷物専用昇降機(ダムウェーダー)です。新しくお店をオープンしたり、施設の利便性を高めたりするために新設を検討されている方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ設置しようと思っても、どのような流れで進むのか、何に気をつければよいのか分からないことも多いはずです。今回は、小荷物専用昇降機の新設工事を検討中の方に向けて、失敗しないためのポイントを分かりやすく解説します。
小荷物専用昇降機を新設する際に、まず考えなければならないのが「どこに設置して、何を運ぶか」という点です。設置場所は、作業動線を考えて決めるのが一番です。例えば飲食店の厨房であれば、調理場から配膳カウンターの近くに設置することで、料理を運ぶ手間を最小限に抑えることができます。
また、運ぶものや建物の状況によって選ぶべき機種が変わります。小荷物専用昇降機には、大きく分けて以下の3つのタイプがあります。
1.テーブルタイプ
床から一定の高さに棚があるタイプです。腰をかがめずに荷物を出し入れできるため、料理や書類、医療器具などの小さな荷物を運ぶのに適しています。
2.フロアタイプ
床と同じ高さに昇降機の底面が来るタイプです。台車に載せた重い荷物をそのまま押し込んで運ぶことができるため、段ボール箱や大型の配膳車を運ぶ倉庫や給食センターなどで活躍します。
3.ユニットタイプ(鋼製昇降路付き)
昇降機本体だけでなく、それを取り囲む「昇降路(通り道)」の枠組みまでがセットになったタイプです。通常は建築工事で昇降路の壁を作る必要がありますが、ユニットタイプならその手間が省けます。工期の短縮につながり、特に既存の建物へ後から設置する場合に非常に便利な選択肢となります。
用途や建物の構造に合わないタイプを選んでしまうと、設置した後に使い勝手が悪くなってしまうため、事前の打ち合わせでしっかりと用途を伝えることが大切です。
小荷物専用昇降機は、法律(建築基準法)によって設置のルールが細かく決められています。新設工事を行う際は、これらの法規制をクリアしなければなりません。
まず、設置には「確認申請」という手続きが必要になる場合があります。これは、建物の構造や安全性が基準を満たしているかを役所にチェックしてもらう手続きです。また、設置後も定期的な点検が義務付けられており、安全に使用し続けるための体制を整える必要があります。
さらに、火災が起きたときに火や煙が他の階に広がらないようにする「防火区画」への対応も重要です。昇降機の通り道である昇降路の壁や扉には、火に強い素材を使う必要があります。これらは専門的な知識が必要な部分ですので、実績のある業者に相談し、法律に適合しているかをしっかりと確認してもらうのが安心です。


新設工事は、ただ機械を取り付けるだけではありません。建物の床に穴を開けたり、昇降機を支えるための柱を作ったりする工事も伴います。大まかな流れとしては、まず設置場所の調査と設計を行い、その後に建物の準備を行う建築工事、そして昇降機本体を取り付ける据付工事という順番で進みます。
工事期間中は、騒音や振動が発生することもあります。特に営業中の建物に後付けで設置する場合は、お店の営業への影響を最小限にするためのスケジュール調整が欠かせません。また、意外と見落としがちなのが「電源の確保」です。昇降機を動かすためには専用の電源が必要になるため、電気工事もセットで考える必要があります。
マイクロエレベーターでは、新設やリニューアルだけではなく、部品のみの修繕も行っております。お困りごとがございましたら、マイクロエレベーターまでお問い合わせください。