リミットスイッチはかごを正しい位置で停止させるためのスイッチです。機械式のリミットスイッチは停止位置まで来ると、カゴについている[カム]と呼ばれる部品がリミットスイッチを蹴って停止する仕組みになっています。また、操作盤のインジケーターの停止位置を知らせる役目もしています。規格としては最上階と最下階ではリミットスイッチを使用し、中間階では切替スイッチという部品を使用します。どちらも役割・外観はほとんど一緒ですが、内部の構造が異なります。
交換の目安はかごの停止位置が不安定なものや操作・表示ランプ各接点が磨耗、配線圧着部の損傷が著しいものは、交換の必要があります。リミットスイッチの不良が原因で、リフト昇降時に突然止まってしまったり、操作不能、ランプ表示が正常に点灯しない等の支障をきたすこともあります。また、ひどい状態になるとリフトは作動しなくなります。
こちらの現場のように、現在では制御盤や操作盤などの制御機器一式と組み合わせることで、新しい非接触型のリミットスイッチに交換が可能です。非接触型はその名のとおり、カゴに付属した部品がスイッチに近づくことで、どの位置にカゴが来たかを検知し、速度をゆっくりにしたり、停止することが可能なタイプです。このようなスイッチは[近接スイッチ]と呼ばれています。