小荷物専用昇降機の点検や工事は危険と隣り合わせの作業です。一瞬の気の緩みで大事故になることもあります。今回は作業中の事故を未然に防ぐための安全増し工事についてご紹介いたします。
今回の現場は学校の給食運搬用に利用されている小荷物専用昇降機です。屋上の塔屋内に小荷物専用昇降機用の機械室が設けられており、制御盤や巻上機等の重要部品が設置されているため点検作業時には毎回確認する場所になっております。その機械室に基本的にはコンクリートの床があるのですが、この現場では床が無く1階のピットまで貫通しており危険な造りでした。例えば機械室は床があるものという先入観を持った作業員が機械室の扉を開けてそのまま足を踏み入れてしまうと下まで落ちてしまうことも可能性としてはあります。また機械室内にある部品を交換する際もマシンビーム(巻上機の土台になっている鋼材)の上に乗って作業をする必要が出た場合も足元が定まらない中での作業は大変危険です。
事故の可能性軽減と作業スペース確保のため、機械室内に縞鋼板の床板設置を施設管理者にご提案しご発注いただきました。施工の際は機械室のサイズに合わせた縞鋼板を用意し、支持金具を壁面に固定後に縞鋼板を乗せてボルトで固定し作業完了です。作業時間は2時間程度を要しました。
事故を防ぐため、点検業者から安全増し工事のご提案をすることがございます。その際は何卒ご理解・ご協力の程よろしくお願い申し上げます。