小荷物専用昇降機の昇降かごを鋼板製からステンレス製への改修に伴い、つりあい重り(カウンターウエイト)を交換いたしました。ロープ式の小荷物専用昇降機の場合、つりあい重りは名前の通り機械室に設置されている巻上機を介して昇降かごとつりあいをとっています。つりあい重りの重さは“昇降かごと定格積載量の半分の合計値”で設計されております。そのため、かごの改修をする際にはかご重量が変わる分だけつりあい重りの重さも変えなければなりません。
今回の現場では鋼板より重い材質のステンレスにて改修を行ったため、重りを追加する必要がありました。しかしながら既存のつりあい重りは重りを追加するのが困難な造りのため、つりあい重り一式を交換いたしました。
撤去後の写真
交換の工程は、昇降かごを上階に動かし落ちないよう器具にて固定 → 下階側に降りてきたつりあい重りが落ちないよう下部に角材や鉄パイプなどを置き固定 → ワイヤーロープを取りはずしてつりあい重りを撤去 → 新しいつりあい重りを取り付けてワイヤーロープ取付け → 昇降かごにもワイヤーロープを取り付けて固定用器具を取外して完了になります。新しいつりあい重りはプレートを積むだけで簡単に追加できる仕様といたしました。これで今後、昇降かごの改修が発生した場合につりあい重りの調整が容易になりました。