使用中の小荷物専用昇降機(ダムウェーター)が、「ボタンを押しても反応しないことがある」「降下時に途中で止まってしまう」「扉が開いているのに動いてしまうことがある」などの不具合が発生、保守業者と連絡が取れなくなってしまったとの事でご相談を頂き、現場調査と打合せをしてきました。
現地に到着後、軽く不具合症状のヒアリングをしてから動作確認および機械室・制御盤・操作盤の動作チェックを行ないました。設置から40年以上が経過していましたが、カゴ、レール、昇降路などは綺麗な状態でした。しかし電気系統の老朽化が進行していたため、使えるものは既存流用をして、電気系部品一式(制御盤、操作盤、配線等)および巻上機の交換による制御リニューアル工事をご提案いたしました。
小荷物専用昇降機(ダムウエーター)は、長年使用しているとさまざまな不具合が発生します。今回ご相談いただいた現場では、昭和60年(1985年)に設置された小荷物専用昇降機が使われていました。設置から40年以上が経過している計算になります。
現地調査で症状を確認したところ、操作ボタンを押しても昇降機が反応しなかったり、上にも下にも動かなくなる時がある現象を確認しました。また、本来であれば扉が開いている間は安全装置が働いて作動しない仕組みになっていますが、扉が開いた状態でも動く事があるというお話を店長様からお聞きしました。
こうした不具合の主な原因は、巻上機や制御盤、操作基板などの電気系部品の老朽化による接触不良や制御の誤作動です。小荷物専用昇降機の耐用年数は一般的に15年から20年程度とされています。耐用年数を大きく超えて使用を続けると、電気部品の劣化が進み、動かなくなるだけでなく安全面でのリスクも高まってしまいます。
お客様からよくいただく疑問やご質問について、Q&A形式で分かりやすく解説します。
A. 必ずしも全体を新品にする必要はありません。
昇降機の外枠やカゴ(荷物を載せる箱)、ガイドレール、おもりなどの金属構造部分に著しいサビや腐食がなければ、既存の骨組みをそのまま活かすことができます。傷んでいる電気部品やモーター(巻上機)などの駆動部分だけを交換するリニューアル工事が可能です。
A. 昇降機本体をすべて撤去して全入れ替えを行う場合、床や壁を壊す建築工事が必要になります。
そのため、工事費用や建築費を合わせると400万円以上かかるケースが多くあります。一方、カゴやレールを残して電気系一式や巻上機を交換する修繕工事であれば、建築工事を行わずに済むため、半分以下の費用に抑えることができます。

A. 一部分のみの修繕も物理的には可能です。
しかし、製造から年数が大きく経過している場合、一部だけを直しても別の電気部品がすぐに故障してしまう可能性が高くなります。また、制御盤全体が劣化していると安全装置が正常に作動しなくなる恐れがあるため、電気系部品を一式まとめて交換することをおすすめしています。

小荷物専用昇降機を安全に長く使い続けるためには、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。店舗や施設でご使用の場合、2ヶ月から3ヶ月に1回程度の定期点検を行うことが推奨されています。
定期的な点検を行うことで、油切れによる機械の磨耗を防ぎ、部品の異常や接触不良を早い段階で発見することができます。不具合を放置したまま使用を続けると、急な故障による業務の停止や、荷物の閉じ込め事故などにつながる恐れがあります。
「急に動かなくなった」「いつもと違う音がする」「ボタンの反応が悪い」といった少しでも気になる症状が現れた場合は、無理に使用を続けず、早めに専門業者へ点検をご依頼ください。
マイクロエレベーターでは、新設やリニューアルだけではなく、部品のみの修繕も行っております。お困りごとがございましたら、マイクロエレベーターまでお問い合わせください。