電磁接触器は小荷物専用昇降機の制御盤内にある部品です。役割としましては、内蔵の電磁石を利用することで、電気的に接点の開閉を行うスイッチです。主接点と補助接点を有します。主接点にはモーターなどが接続されており、離れた場所からモーターの運転・停止を行うことで昇降機を動かすことができます。また、補助接点には押しボタンや表示灯などを接続して主接点の動きと連動して動作させることができます。機器が老朽化すると、接点の部分が酸化や硫化で変色したり、黒ずんだりします。更に状態が悪くなると接点が固着して動作しなくなることがあります。
また、電磁接触器についてはメーカーごとに稼働年数・作動回数によって交換基準が設定されています。そして昇降機には、建築基準法第12条により専門の資格を持った検査者により年1回の定期検査を実施し、その結果を特定行政庁へ報告するよう義務付けられております。
電磁接触器も定期検査の検査項目になっており、前述した交換基準を超えると要是正の判定となります。
こちらの現場も定期検査にてメーカーが設定した稼働年数10年を経過していたため要是正となりましたので部品交換を行いました。昇降機の安全な利用と維持管理のため交換基準を超えている場合は早急に交換する事をおすすめいたします。