現場は都内の保育園です。給食の運搬に使用している小荷物専用昇降機の昇降かごの着床位置が定まらず、段差ができて積荷の出し入れがしにくくなっている。行先階のボタンを押しても昇降かごが動いていないことがあると問い合わせが入りました。
現場にお伺いし確認したところ、巻上機のメインシーブ(昇降かごを吊っているワイヤーロープをかける滑車)が著しく摩耗しているのを確認いたしました。メインシーブの摩耗が原因で昇降かごの着床時にワイヤーロープが滑ってしまい本来停止しなければならない位置で止まることができず段差が発生していました。また、ボタンを押しても動かない原因もメインシーブに因るものです。ワイヤーロープがメインシーブにかかる面積が摩耗により少なくなってしまったことでメインシーブだけが回転してしまう症状が発生しておりました。さらにメインシーブが削れた鉄粉が昇降かごの上に落ちていました。
至急交換及び清掃が必要な状況でしたので部品を調達し交換作業を行いました。
○作業工程
作業の流れは下記のとおりです。
①搬入・養生
②昇降かご及びつり合い重りを固定し巻上機からワイヤーロープを取り外す
③巻上機を一時撤去し、メインシーブを交換した後、巻上機を再設置
④ワイヤーロープをかけ、昇降かご及びつり合い重りの固定を外して動作確認
⑤現場清掃後、お引渡し
メインシーブを交換したことで症状は改善されました。小荷物専用昇降機は複数の部品で構成されており機器不良の際の原因は多岐にわたります。内部の状況は専門業者でないと確認することが難しいためお困りの際は弊社マイクロエレベーターまでお気軽にお問い合わせください。